2024年5月8日水曜日

栄養補助食品とかサプリとか・・・



「むくみがあるんです」
神保町代謝クリニックに初診で訪れた60歳女性は、益子茂医師にそう言った
女性に生活習慣病などの基礎疾患はないものの、益子医師はいつも通り、基本的な検査を行った
すると数日後、検査所から「血清クレアチニンが異常値を示しています」
腎機能を調べる指標の血清クレアチニンは、男性では1.09mg/dL、女性では0.82mg/dL
未満が基準値
その女性は基準値を大きく上回る5mg/dLだった
透析導入を検討しなければならない値
益子医師はすぐに女性患者に連絡をとり、クリニックに来てもらった
「腎臓の機能が落ちているので、その原因を特定しなければなりません」
膠原病、溶連菌感染症、IgA腎症など、可能性のある疾患の検査をひととおり行った
しかし、どれも引っかからない
「それで薬の副作用を疑いました」
「持病がないと言っていましたから、『一時的にでも整形外科などの医療機関で処方薬をもらっていないのか』と尋ねても、『特に他の病院にはかかっていない』と
カルシウムの値だけが多少正常域をオーバーしていたものの、ほかの検査結果はすべて正常値
けれどもこの血清クレアチニンの値は放っておけないので、透析導入を前提とし、連携している総合病院に紹介をしました」

女性はそれまで大きな病気を経験していなかったためか、透析と聞いてもピンとこないようだったと
「はあ、とにかく行けばいいんですね。わかりました」
と言ってクリニックを後にした

それからしばらくして女性患者が病院での報告をしに来院した
紹介先の病院のほうからも
「透析を導入する。それに伴って来週シャント手術(透析に必要な血液量を得るため、動脈と静脈をつなぎあわせる)を行います」
しかしやはり原因疾患がわからない。益子医師は気になったので、女性患者に電話をして「市販薬など自分で判断して飲んでいるものはないのか?」
今度は思い当たったように
「ビタミンDとカルシウムのサプリメント(以下、サプリ)を飲んでいます」

日本医師会らが監修する『健康食品・サプリ「成分」のすべて ナチュラル・メディシンデータベース』(同文書院)によると
血液中のカルシウムが正常範囲を逸脱すれば高カルシウム血症を起こし、最悪死に至る場合もある
そしてビタミンDの摂取により高カルシウム血症が悪化したり、腎疾患を引き起こしたりするリスクが記されている
女性は骨粗しょう症改善の目的でカルシウムとビタミンDのサプリを摂取していたようだが、過量になれば改善どころか相互に悪影響を及ぼす

益子医師は、来週シャント手術を控えているような状況で、今からサプリ摂取をやめたところで何も変わらないかもしれないと思った
それでも
「とにかく今日からサプリ摂取をやめてください」
彼女は納得しサプリを止めることを承諾
1週間ですべてが正常値に回復し手術は中止に
そして1週間後、その女性患者がシャント手術を受けるため、病院を受診して採血を行うと
すべてが正常値に回復していたと
もう治療や手術、まして透析をする必要はないと担当医が判断

これは20年前の話
益子医師は当時、自身もサプリを摂取していた
そしてサプリは食品の扱いだから多少目安量をオーバーして飲んでも大丈夫だろうという軽い気持ちもあった
ところがこの一件以降、ほかにも数人の患者がビタミンDとカルシウム摂取で腎機能が悪化したのを目の当たりにし
サプリは薬と同様の構えで対処しなければならないと考えを改めたと

東邦大学名誉教授で平成横浜病院総合健診センター長の東丸貴信医師
「ある種のサプリを十分な量摂取すれば効果はあるでしょう。一方で薬の副作用のように有害なことも起こり得ます」
ある男性患者の事例を紹介してくれた
「日常的にジムで筋力トレーニングをするような健康的な40代男性が、筋肉量維持のためプロテインを飲み始めたのです。ところが飲み始めて2週間くらいで倦怠感を自覚し、1カ月後に当院を受診しました。検査の結果、肝機能障害と軽度の腎機能障害が認められたのです。プロテインの摂取と筋力トレーニングを中止してもらうと、1カ月後の検査データでほぼ正常化しました」

益子医師
「サプリや薬の代謝には腎臓や肝臓がかかわりますが、なかなか機能低下がわかりにくいのです。ある患者さんに降圧剤を投与し、1~2カ月おきに血液検査を行って経過を観察していました。服薬してしばらくは変化が見られず、もう副作用は考えなくてもよいと安心していたのです。しかし1年後くらいにそれまでの全経過をみたところ、降圧剤による腎臓の機能低下が明らかになったことがあります」
サプリの場合も、長期的に摂取をするなら、3カ月、6カ月、1年後というスパンで注意して経過をみたほうがいいと
「サプリは食品の扱いというように有効性は低く、安全性が高いものが多いです。薬のように有効性が高ければ、当然副作用のリスクもあがりますからね。けれども中にはビタミンDのように有効性レベルが高いサプリもありますから油断できません。また、薬などとの相互作用も考える必要があります。患者さんは眼科や整形外科で処方される薬を軽く考えがちな上、それらの科ではあまり採血検査を行いません。ですがサプリと処方薬の併用は、どの科の薬でも慎重に考えなくてはならないのです」

サプリと薬の相互作用は膨大にあり、たとえ医師であっても副作用を見落とす恐れがある
多くの医師は『今日の治療薬』などの簡易なテキストで薬の作用について確認しているためだ
ハンドブックタイプなため、どうしても情報量が少なくなってしまう
先に紹介した『健康食品・サプリ「成分」のすべて ナチュラル・メディシンデータベース』(同文書院)は、私も益子医師に勧められて購入したのだが、片手では持てないほどの重さで膨大な情報量がある
ここでは約1200の素材・成分(サプリ)についての安全性、有効性(6段階レベルで表記)、相互作用などまでエビデンスに基づき記されている
医師も患者も、ひとつひとつの成分や製品を丹念に調べる手間はとれないかもしれない
けれども自分の体の状態には常に気を配り、少しでも異変を感じたら医師や薬剤師に相談してほしい

益子医師
「『サプリメント+副作用』『サプリメント+薬物相互作用』などのキーワードを入れてアプリを活用して積極的に調べることも必要です」

また商品を選ぶ際、成分と同様にサプリの品質についても気をつけたい
なかには廃棄物を商品化したものがある

「コラーゲンは鮭の鱗からも作られます。鮭缶を製造する時に捨てられる部分ですね。牡蠣の殻などは焼けばカルシウムになるし、ホタテやカニ、エビの殻、廃鶏から作られるサプリもある。だからといって品質が悪いわけではありませんが、含まれる成分や量だけでなく、オーガニックかどうかなどを含め産地や材料も大切です」

50年以上の薬剤師経験をもつ西澤啓子氏も、「薬のような厳しい基準がないため不純物が含まれていないかも気がかり」と話す。

薬剤師の西澤啓子氏
「かつて輸入されたダイエット食品に食欲を抑える向精神薬が含まれていて旧薬事法違反で摘発された事件がありました。よくみかける『しじみエキス凝縮のサプリ』には人に有害な重金属が取り除いてあるでしょうか。一方で有効成分はどれほど含まれているでしょうか。サプリは薬のような厳しい記載義務はありませんが、良心的な製造会社は第三者機関で商品を審査し、有害でないと認められた数値や、有効成分のデータなどを公開しているはずです」
良くも悪くも、サプリの効果は科学的に全てが明らかになっているわけではない
国が科学的な根拠と効果を認めた「薬(医薬品)」とは違い、効果や安全性が保証されているわけではない

大切なことは何かを治そうとサプリに頼るのではなく、今の自分に足りないものを補い、少しだけ良い状態にしていくという視点
そのためにはサプリの有効性・副作用、他薬との相互作用とともに、たとえ今は健康な体であっても、長期的に摂取するならば定期的な血液検査などの自己管理が求められるのかも

・・・食物に気をつけてたらサプリetcはいらない
忙しいからと手を抜くと・・・
少しの手間を惜しんでヨイヨイになるのはアホらしい

今日は~
何かの幼虫

キロスキスタの下が汚れる
多分、何かの幼虫がヘゴ?コケ?についてる
水攻めすること数時間
コイツが沈んでた
で、水から出して数日
やっぱ↓が汚れる
再度、水攻め
今回は少し寒く水温が低かった
たまたま水から出しておいたら日に当たってた
したら幼虫がコケから這い出してきて日向ぼっこ
それをピンセットで・・・
これからは、この手でいこうと思う
夏だったら氷を入れた水を使って・・・

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